信州新町美術館の代表作品と作家の紹介

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北アルプス遠望(油彩)

栗原 信(1894-1966)

 茨城県に生れる。二科会で活躍後、二紀会創立委員、仏留、新潟大教授。昭和22年信州新町初来遊、美術館創設を提唱,信州新町美術館の基礎を確立する。没年まで20年間の来遊、指導啓発に尽力。没後、信州新町風景水彩画20点が寄贈された。栗原信の風格と作品は町民敬愛の的である。

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東天紅(ブロンズ)

松村外次郎(1901-1990)

富山県に生れる。二紀会元副理事長、名誉会員で現代日本彫塑界の元勲である。栗原信とは朋友で当町とは親交が深い。「東天紅」をはじめ四神像「玄武」「青龍」「朱雀」「白虎」など大作が寄贈されている。古武士風格のなかに慈愛あふれる人格の持ち主であった。

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鏡の前(木版画)

小泉癸巳男(1893-1945)

静岡市に生れる。15歳で上京、大下藤次郎に水彩画を学び、後木版画の技法を習得、山本鼎等の指導を受けた。昭和15年版画「大東京百図絵」を完成させ、それがバーナード・リーチに称賛された。ルーブル美術館には版画「鏡の前」を納めている。「昭和富士三十六景」製作中、埼玉の疎開先で没した。当館には200点に及ぶ作品と版木が寄贈されている。 

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高原の朝(水彩)

赤城泰舒(1889-1955)

 静岡県に生れる。大下藤次郎の門下で日本水彩画壇の大家にして大御所。大正、昭和を通じて不朽の功績を残した。また、文化学院で画学生の指導育成に当たる。昭和26年、日本水彩画会の写生大会が信州新町で開催されたとき初来遊。没後夫人から遺作360点が寄贈された。

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新町風景(油彩)

横井弘三(1889-1965)

 信州飯田市に生れる。大正4年第2回二科展で樗牛賞を受け、昭和5年日本アンデパンダン展を創始した。個性あふれる独自の画風を、有島生馬は「後世に遺るべき絵」と評価していた。昭和27年信州新町水内小学校に百日間逗留して30点の傑作を描いた。画のモチーフはすべて学校地域の山河と生活で、当時の所産である50点余の作品は当館に収蔵されている。

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「共則寿」(1990年)

青山杉雨(1912-1993)

 名古屋市に生まれる。現代日本を代表する書家で中国の古典文字を素材に現代感覚あふれる書風を展開。さらに我が国はもとより欧米諸国に対しても書道の啓発と振興に力を注いだ。昭和35年、信州新町に初来訪、以来数回にわたり来町を重ね、多くの作品が寄贈された。日本芸術院会員、文化功労者、文化勲章受章者。