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秋風が爽やかに感じられる日でした。
提唱は、峰村がワークショップを採り入れながら行いました。初めに、会員の行うジェスチャーの動作で何を表現しているか当てるゲーム、金の延べ板や銀杯の絵図から格言(沈黙は金で雄弁は銀、目は口ほどにものを言う)を当てるクイズなどを行い、これらに共通することは「言葉」であることを確認し合いました。
この導入で、言葉や文字が禅の核心・提要である「不立文字」につなげたかったからです。「不立文字」とは何かを考えるためにいくつかの既成の文字(南無甚深般若波羅蜜多や色即是空空即是色など)を使い、これを各自が唱え続けたとき、どの辺りで文字が消えるのか(意識から離れるのか)紙上に書かれた文字に〇印をつける、というクイズもしました。
しかし、質問の意味が分からないとか、そもそも不立文字とは何か知らないなどの意見が出されクイズとしては成立しませんでしたが、言葉(文字)と(無)意識(不立)との関係を考え始めた会員もいて、チャンスがあれば各自の考えを出し合ったらどうか、ということになりました。
これを補足するために「臨済録・示衆」(道流、心法は形無くして、十方に通貫す。眼に在っては見といい、・・・・一心すでに無なれば随所に解脱す。)を借用しましたが、十分には出来ませんでした。
島田さんから「この世界は『ことばの魔法(虚構)』がうみだした幻なのだ」という資料をタイミングよく出してもらい、会員の意見交換もできたので、本日の提唱を補って頂く形になり感謝でした。
最後に、10月26日の正受庵坐禅会の準備・進捗を確認して散会しました。 (文責:峰村)
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