桜満開の午後でした。桐山老師のご提唱は、「現成公案」の「うを水をゆくに、ゆけども水のきはなく・・・・見成これ何必なり」まででしたが、これをWBCで活躍した大谷選手の生き方などを通して分かり易く語って頂きました。
彼が世界屈指の選手になったのは、世界最高の選手になるという目標を中心に、それに向けて何を為すべきかを文字で曼荼羅図のように書き、それを懸命な努力でクリアしていったからです。
一つ一つの目標(為すべき事)を真正面に据え、我を忘れ無心で打ち込む行為は禅そのものです。彼が球場でゴミを拾うのも、人気取りなどという打算ではなく、禅で言う「為して為さない」(利他行)の自然体です。
その後にテキストに入りました。以水為命・以空為鳥・以鳥為命・以魚為命・・・では、言葉・理屈が先にあるのではなく、水・魚・空・鳥がはじめから一つの命になって躍動しているように、我々も目前の物事と一体(人境一如)になって自在に生きることの大切さを説かれ、また得一法通一法・遇一行修一行では、目の前の一つ一つの事に丁寧に打ち込むこと自体が仏道修行である事が語られました。
身体を動かすことの重要性・禅修行の在り様・我々の生きている現実(修証一如)を丁寧に説いて頂きました。
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