桃の花が散り始めた穏やかな午後に、円成寺で行いました。ご提唱は、桐山老師宅近くに完成した「ありがとう地蔵尊」への参拝者が多い、という話から始まりました。遠方からも見えた方々が仏像に祈りを捧げる姿に、日本人の信仰心を垣間見たということを口火に、話はウクライナ状勢へと展開し、これに呼応して会員の様々な思いや意見も飛び交いました。「最初はプーチンを殺したいという思いがあったが、次第に慈悲心を持ってほしいと願うようになり祈っている」・「両国・両陣営のトップ同士の話し合いが必要ではないか」・「プーチンは自分が殺されてもいいと思って攻撃をしているのではないか」・「世界中の人々はなぜウクライナを助けないのか」・「80年前の日本の満州侵略と今のロシアのウクライナ侵略とが重なって見える」等々です。桐山老師は、世界で今起きているこのように悲惨な状況こそ「現成公案」の「花は愛惜に散り、草は棄嫌におふるのみなり」の具体的で現実的な姿であるとし、目前の焦眉の課題と法の核心を説く提唱との密接かつ動的関連を、タイミングよく示されました。同時に、世界平和に向けて、インドの非同盟やガンジーの非暴力をどのように考えるか、という根源的な提案を、坐禅を修する会員への宿題として課されました。
(文責 峰村)
|