穏やかな秋の午後、初参加の坂井さんも交え、いつも通り3炷の坐禅を実施しました。
その後、桐山主宰のご提唱がありましたので略記します。
白隠和尚坐禅和讃の中の「因果一如の門開け」の一節を取り上げてのお話しでした。原因と結果は別々のものではなく一体である。明るいことは暗いことであり、暗いことは明るいことである。生きることは死ぬことであり、死ぬことは生きることである。この言葉は矛盾であるが、分かり易い事例で言えば、私(桐山)は今日の提唱(未来)のために資料を作ったが、忘れて(現在)きた。即今の今をおろそかにして、未来のことしか考えずに急いだという原因が、持って出ることを忘れたという結果になった。忘れたという現在の結果は、その時の即今を疎かにしたという過去の原因と一つである、という事例である。
我々の日常はこれらの繰り返しで、失敗ばかりしている。「因果一如の門開け」とは、即今の今を大切にするところに開ける。このような日常の事例を幾つか挙げ、因果一如を分かり易くお話しされました。
茶礼では、桐山主宰から出席者全員に現在の心境を本音で語って欲しいとの提案があり、様々な意見や質問がありました。「坐禅で新たな心境を得たい」「腹式呼吸ができない」「悟りとは?」「自分の身体が自分のものではないことを実感する」等々、それぞれが坐禅に真剣に取り組むが故の心情が吐露されました。また、11月3日の正受庵坐禅会の開催に向けての日程や準備品等が、参加者によって検討・確認されました。 (文責 鈴木)
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