<<令和元年5月定例禅会>> 参加者:10名 会場:サンライフ長野

 新緑が美しい時に、いつも通り3炷の坐禅を実施しました。その後、桐山主宰の提唱が行われましたので、略記します。
 私達の世界は、常に差別の世界であらゆるものがそのようになっている。私(桐山)の先生である長島亀之助先生は、理屈を言っても始まらない、無心に坐禅をしなさいと、釈迦牟尼会を紹介して下さった。現職中も会の道場等に通ったが、とりわけ退職後は真剣に取り組んだ。
 坐禅の力が働いた事例を示すと、@心臓病や癌でどうしようもなく苦しんだ時、即今只今の自己に徹する―梅干し作業に精魂傾ける―と光が見え、癌も大したことではないと思えた、A心身障害者が真夜中に施設から逃げるようにして不意に我が家に来た時、無心の自己に徹して対応すると、怯え隠れようとしていた障害者も心を開き、筆談することができて無事に保護された。
 いずれも、人智を超えたいのちの働きとして、起こるべくして起こっているのだから、その事実に正直に向き合うことが大切である。すると、物事は全て予定通りに展開していく、ということです。

 茶礼では、茶礼では、今秋11月3日の正受庵坐禅会のパンフについて、再検討し了承されました。また、この坐禅会に新たな参加者を迎えるための方策等を、毎年のサンライフでの坐禅基礎講座(8/18・8/25・9/1)とも関連させながら、更に検討していくことを確認しました。       (文責 鈴木)



<<令和元年6月定例禅会>> 参加者:9名 会場:サンライフ長野

 梅雨の合間、いつも通り3炷の坐禅を実施しました。その後、私(峰村)が講話をさせてもらいましたので略記します。
 講話の柱は3つほどあります。1つ目は、菩薩はどのようにして登場したのか、2つ目は、大乗仏典はどのように生まれたのか、3つ目は、般若心経と禅との関係はどうか、等です。これらの多くは釈尊の成道とこの中心的中身としての「空」の大乗仏教的展開の中で絡み合って出てきたことです。部派仏教の中の大衆部が、より多くの人々の救済のため大乗仏教運動を推進し、多くの仏典を編集したり創造したりしてきました。釈尊の教え「空」を分かり易く広めるための立役者が、仏典の中の諸仏とりわけ諸菩薩(観音・文殊等)でした。インドで生まれたこれら大乗仏典が、羅什や玄奘の尽力により中国で名漢訳されて日本にも伝わり、多大な恩恵に浴しています。
 私たちは、釈尊の教え「空」を釈尊のやり方「坐禅」でつかみ、安心を得て生活等に活かそうとしていますが、幾多の先人の命懸けの努力を肝に銘じて、精進したいと思います。感想を記すことは気がひけますが、講話での図示は概ね好評でした。ただ、私自身の反省では、「空」や「命」は生きて働いていますので、静止画で示すことの困難さを感じました。

 茶礼では、茶礼では、田中さんのご尽力で完成した11月3日の正受庵坐禅会のパンフが提示されました。正受庵が後援としてお名前を連ねて下さったことは、初めてで有り難いことでした。なお、当日のゆとりある運営や、会の財政の安定的運営のために会費の値上げ等も話題になり、本会の本旨に即しながら協力していくことになりました。   (文責 峰村)



<<令和元7月定例禅会:無得龍廣老師出講>> 参加者:9 名 会場:サンライフ長野

 蒸し暑い梅雨の合間、久し振りに参加の小林さんも交え、坐禅・独参を実施しました。
 老師のご提唱がありましたので、感想を含めて略記します。
 前段のお話は、仏法からみると、逆さまに考え生きている我々の意識の転換を図ろうとするものでした。「我」を中心にして物事を捉えてしまう頑迷さを、ひっくり返すことは容易ではありません。従って、ここを老師は繰り返しお話しされます。私が見たり聞いたりするのではなく、見たり聞いたりしているのが私である、と。具体的には「ドン」という一点の私心のない音が、私なのである、と。また、そういう真の私は、右手が右手を掴めないのと同様に、掴む私も掴まれる私も一体であるが故に掴むことはできない、とも言われます。難しいと思うかも知れないが、私が私自身になればいいだけのことだから、簡単なことだと言われます。これはもう坐禅で自得・自証するしかないと思いました。
 後段は、臨済録の「道流山僧仏法的的相承・・・大徳但有声名文句皆悉是衣変」の箇所で、麻谷和尚・丹霞和尚・道一和尚等の例話でしたが、山本老師の前段の話を祖師方に即して展開されたものだと感じました。

 茶礼は、東京道場から示された来年の坐禅日程表の検討や、長野禅会の8〜9月の坐禅基礎講座の確認等で終了しました。その後、有志で夕食会をもちました。老師からは、いつも蘊蓄あるお話がお聞きできるので、楽しいひと時になっています。 (文責 鈴木)



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