<<平成30年10月定例禅会>> 参加者:10名 会場:サンライフ長野

 落ち着いた秋の風情の中、3炷の坐禅を実施しました。その後は、桐山主宰のご提唱でした。6月に行われた長野県退職校長会での講演の記録が会報に掲載されたので、それを中心にしたお話でした。
 演題は「歎異抄を歌う」で、併せて仏教の要点に迫る内容でした。歎異抄は親鸞の言行を本にしたものですから、浄土真宗の教えが説かれています。これが禅とどういう結び付きがあるかを、桐山主宰の教職時代の研修等にまで遡り、音楽や坐禅の師匠との出会いやその後のご自身の厳しい修行・実践を通して、一つになっていく過程が克明に語られています。
 とりわけ、「山・川・自然のあらゆるものや現象、そして心の中の煩悩や苦しみ・喜びまでもが、すべて自己を離れた他力なのです。」という箇所は、桐山主宰の禅体験と「縁起・空」等の学識とが一つに結び付いた名文言だと思います。
 私達の坐禅での修行が、桐山主宰のこのお話も含めた毎回のご提唱によって、一層深まることに改めて感謝と期待をもった一日でした。
 その後、桐山主宰に先月の続きのご提唱をして頂きました。内容は歎異抄の「弥陀の誓願」・「十余ヶ国の境を越えて」・「善人なおもて」のお話と楽曲鑑賞でした。
 茶礼では、茶礼では、11月4日の正受庵坐禅会が無事に進行できるように、差定・ポスター・掲示物等々の検討・確認を行いました。
 次に、所さんの「運転中の運転以外の考え」の質問が二つの三昧に関係していること、この事から、物事を総体的に捉える「観」と一点に集中して捉える「見」とのバランスが日常生活の多くの場面でも大切であること等が、発展的に話題となりました。
 また、長年に亘って童話を書いている斎藤さんの最近作が「真に寄り添う人間」を表現されていることも話題になり、二つの話題は共に禅のはたらきの素晴らしさに繋がっていることが確認できました。(文責 鈴木)



<<平成30年12月定例禅会>> 参加者:9名 会場:サンライフ長野

 小春日和の気持ちの良い日に、2炷の坐禅を実施しました。その後、桐山主宰のご提唱がありました。摩訶般若波羅蜜多心経の書き下し文(森本稚堂老師考案)や桐山主宰手作りの資料等が用いられましたので、概要を記します。
 我々が日々悩み苦しんだりするのは、この経で説かれる最大最尊の般若の智慧を知らないないからである。そのためには、端坐参禅を正門とせり(弁道話)と言われるように、坐禅三昧・坐禅になりつぶれる(苧坂光龍老師)まで坐禅を徹底して行うことである。
 釈迦牟尼会が創立され百年が経とうとしているが、定光老師・光龍老師をはじめ歴代の祖師方は、住職や葬式のための資格などではなく、真の仏法を求めひたすら在家禅に徹して来られた。我々も一心になって公案になりつぶれ、仕事になりつぶれるという三昧を修していきましょう、と力説されました。

 茶礼では、茶礼では、十一月四日に実施した正受庵一日坐禅会の反省をしました。伝統ある庵で今年も開催できたことや東京道場の方々にも積極的に役位を務めて頂けたこと等多くの成果の確認とともに、今後も継続する場合の課題(作務の指揮系統・参加者の募集方法・禅堂への出入りや単の上がり方等のオリエンテーション等々)についても協議・検討をしました。来年度の正受庵での坐禅会開催が確定に至るまでには、関係者の同意と協力が不可欠ですが、順当な結論になることを願っています。(文責 鈴木)



<<平成31年1月定例禅会>> 参加者:9名 会場:サンライフ長野

 新年最初の坐禅会では、穏やかな日和の中で3炷の坐禅を実施しました。その後、峰村が講話をさせてもらいました。桐山主宰からは、近年話題になっているマインドフルネスも含めたものにしてほしいとの依頼もありました。
 そこで講話の概略は、「マインドフルネスが現在注目されるのは、ストレス社会で如何にしたら頭脳をすっきりさせ、仕事の能率を上げられるかを重視しているからである。その拠り所を坐禅の瞑想や呼吸においているが、マインドフルネスは禅における宗教性と修行性とを排除している。故に自性即無性なる己事究明や利他行とは無縁である。ここが我々の行っている坐禅や禅と違うところである。改めて、坐禅の基本・原点に立ち返るために、正覚を得た釈尊の坐禅にまで遡ったり、各祖師方が力説した坐禅の要点を確認したりした。即ち横隔膜を意識した呼吸をすること、眼を開けて端坐すること等々が大事である。」としました。
 茶礼では、講話にも絡んで、数息観で30位まで数えてしまう、坐禅中に眠気が襲ってくる、どうしても眼を閉じてしまう、等々が質問のように出され話題になりました。桐山主宰からは、対機説法で一人ひとりに丁寧に答えて頂きました。また、昨秋に行った正受庵一日坐禅会のことも話題になりました。開催の実現までには、いくつかの課題がありますが、一つずつ乗り越えていければよいと思います。なお、田中さんには、正受庵坐禅会の様子を写真入りで仕立て上げ、長野禅会のHPに載せて頂きました。 (文責 峰村)



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