<<平成30年5月定例禅会>> 参加者:8名 会場:サンライフ長野

 新緑の眩しい好日に、2炷の坐禅を実施しました。
 その後、桐山主宰に先月の続きのご提唱をして頂きました。内容は歎異抄の「弥陀の誓願」・「十余ヶ国の境を越えて」・「善人なおもて」のお話と楽曲鑑賞でした。
 歎異抄を徹底的に読み込んだ桐山主宰は、持ち前の感性の鋭さや人間性の豊かさから、日々の我々の生き方を問いつつ、弥陀の誓願が禅でいう般若の智慧と同じであることや教育をすることがそのまま禅であるということ等を、確信をもって説かれていました。
 また、CDの音楽鑑賞に先立って、桐山主宰が作曲された一部をアカペラで歌われましたが、そのリズミックな情感と魂の底から出る迫力はプロの歌に勝るとも劣らない鬼気が迸っていました。
 我々は、退職校長会での講演に先立って拝聴する恩恵に浴した訳ですが、退職校長会の方々もきっと感動し堪能すると思われます。

 茶礼では、ご提唱の「善人なおもて」が話題となり、いろいろな意見が出されました。「仏道をならうというは自己をならうなり、自己をならうというは自己を忘るるなり」という道元の言葉を援用した桐山主宰から、自力が残っているうちは救われない、禅も他力である、とまとめて頂き改めて禅や仏道の核心に迫る茶礼となりました。  (文責 鈴木)



<<平成30年6月定例禅会:無得龍廣老師出講>> 参加者:8名 会場:サンライフ長野

 梅雨前の貴重な晴天の日に、3炷の坐禅を実施しました。
 その後、山本老師にご提唱をして頂きました。臨済録「道流如諸方有学人・・・老禿奴惑乱他天下人」の箇所のご提唱に先立って、5月のオランダでの接心のお話をして頂きました。
 内容は、釈迦牟尼会から山本老師・土居さん・桐山主宰の3人で行ったので、それぞれの持ち味が遺憾なく発揮されたことや次回のオファーもあったこと、オランダの方々の求道心溢れる参禅と広く温かい心でのおもてなしに感銘を受けたこと、等々でした。
 また、当地での「禅とは何か」や「意識と心はどう違うのか」という質疑を上手に活用して、我々会員に対し、禅とは知識や分別心をなくし正しい心(無心)に目覚めること、そうすれば無字の公案の見解は向こうから自ずとやってくる、と臨済録のご提唱にも絡めた核心をも示して頂きました。

 茶礼では、桐山主宰の退職校長会での「歌曲 歎異抄を歌う」の講演が、万端の準備で首尾よく感動的に行われたことや、山本老師のオランダでの接心に関連して禅への向き合い方等が話題になりました。オランダ人の大らかな人柄や遠来の師への敬愛の心、また、禅への変な先入見がないことが、禅にまっすぐに向き合うことに繋がっているのではないかという洞察は、我々に禅への向かい方を問い直す契機を与えてくれたように思いました。
 山本老師を囲んでの夕食会でも、オランダの方がピアノ演奏で見送って下さったことなど、心温まる楽しい話が満載で時間がさっと過ぎていきました。なお、秋の正受庵での坐禅会については、細案が決まり次第ご連絡致しますので、多数ご参加下さい。  (文責 鈴木)



<<平成30年7月定例禅会>> 参加者:7名 会場:サンライフ長野

 梅雨開けの暑い中、いつも通り3炷の坐禅を実施しました。その後は、桐山主宰のご提唱でした。先ずは「自我」についてのお話で、坐禅の継続により、「自我」に捉われないで生活することの大切さを、私達の煩悩や欲望(お金・名誉・等々)に絡めて具体的にお話し頂きました。
 次はオランダでの接心中に、桐山主宰が予め考えていたお話の内容を急遽変更しなければならなくなった事態に直面したお話でした。ドイツ語圏のオランダでは多分、歌曲「菩提樹」はだれでも知っているだろうということで、それを歌うことにしたのです。昔歌ったとはいえ、ドイツ語は殆ど忘れかけていたので、急ぎメールで日本から取り寄せたシューベルトの冬の旅より「菩提樹」の楽譜を見ながら、ドイツ語で懸命に歌うことで難局を打開したという内容は、桐山主宰が常日ごろ唱える禅機が、危機的局面で遺憾なく発揮されたもので感銘深いお話でした。
 また、オリンピックで小平奈緒選手が大活躍できたのは、オランダの選手やコーチに教えを請いつつ、スケートと一つになりきったからであるというお話は、オランダで参禅する方々にも誇らしく、かつ頷ける内容だったのではないかということでした。腹の底から歌うのも、スケートで一心に滑ることも、坐禅で肝要とされる三昧に繋がっていることを、オランダの方々が心の底から了解できたのではないでしょうか。

 茶礼では、7回目となる坐禅の基礎講座の日程確認等(8月19日・26日・9月2日で定員20名)と、11月4日の正受庵坐禅会用のチラシ作成等の検討を行いました。今年は日帰りの坐禅会となりますが、近日発刊の「禅味」に折り込んで頂く予定のチラシ等をご覧の上、多数の方々がお申込み下さいますようお願い申し上げます。 (文責 鈴木)



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