<<平成29年3月定例禅会>> 参加者:10名 会場:サンライフ長野

 ★例会レポート
 春めいた気候の良い日に龍廣老師を迎え、いつも通り3炷の坐禅を実施致しました。
 その後の臨済録のご提唱は、次の範囲を解説して頂きました。「道流、如禅宗見解、死活循然。・・・大徳、山僧如是所挙、皆是辨魔揀異、知其邪正。」です。
 ここでは主と客の4通りの関わり方を通して、生き方や心の在り様を示して頂きました。なお、前段のお話として、我々の心について語って頂きました。
 概要は、「人間の心は、現象の世界を認識するが、現象そのものが心である。生きている時は生きているし、死ぬ時は死ぬのである。しかし、死ねば全てが終わりと思っているが、決してそうではない。太陽が沈めば見えなくなるが、消滅したわけではない。
 心もそれと同様に、死んでも消滅するのではなく、見えはしないが自在に働いている。これが「仏のいのち」であり、この事をしっかりと自覚し般若の力に目覚め、自由に生きることが坐禅である。我見に拘っていると、現象にとらわれてしまい、自在な生き方ができない。」という事でした。

 茶礼では、ご提唱の「生死」に関わっての質問に対して山本老師から、「空」に関する質問に対して桐山主宰から、それぞれ丁寧な回答がありました。また、長野禅会の25周年記念事業の積立金の扱いや用途については、今後の検討課題となりました。
 最後に、定例になっている老師を囲んでの夕食会を、別席で開催し近況報告などがなされました。   (文責 鈴木)



<<平成29年4月定例禅会>> 参加者:10名 会場:サンライフ長野

 ★例会レポート
 春の日ざしが眩しい中、いつも通り2炷の坐禅を実施致しました。その後の桐山主宰のご提唱は、日常での出来事を禅の立場から捉えたお話しでした。
 @小学2年男児のとっさの行為の話。横山紘一先生の唯識の講演後の帰りの電車内で、飲み終えたコーヒーの空き缶を落としてしまった。車内の床をカランコロンと転がっていき出口の所で止まった。私が躊躇していると、隣の男児がさっと行って拾って持ってきてくれた。この子どもの行為が、「即今只今の自己実現」である。
 A孫の蕎麦に関わる話。高校1年の孫は蕎麦が嫌いだと言う。理由を質したら、幼少のころ蕎麦を時間内に食べ終わらなかったため、楽しみにしていた花火を見に連れて行ってもらえず、その時の悔しさが忘れられない。以来十年以上蕎麦を嫌って食べなかったと言う。桐山主宰は「もうそれは忘れた方がいい、いつまでも過去の悔しさを引きずっているのは良くない。過去に囚われず今を大切に生きることだ。」と話す。その後、孫は変わったようだ。
 今まで配布した「現成公案」や「普勧坐禅儀」等の資料も、平たく言えば以上のような事を教えてくれているので、よく読んで欲しいと締めくくられた。

 茶礼では、正受庵坐禅会の計画案を協議しました。決定したことは、期日が9月30日〜10月1日の1泊2日と係分担などです。詳細は、次回の長野禅会で各係案を協議の上、決定します。主催は釈迦牟尼会で、白隠禅師の250年大遠諱記念も兼ねていますので、全国の各支部の皆様方にも是非ご参加頂きたいと思います。  (文責 鈴木)



<<平成29年5月定例禅>> 参加者:11名 会場:サンライフ長野

 ★例会レポート
 若葉が目に染みる好時節に、初めて参加する2人を迎えて、2炷の坐禅を実施致しました。
 その後、桐山主宰にご提唱をして頂きました。概略は、「@ポーランドでは、若い女性たちも「白隠和尚坐禅和讃」を大きな声で唱えていて、素晴らしさを実感した。お経は、即今の自己になり切って読むことが大事である。普段は忘れている一息一息を大切にすることにつながるからである。A6月に山本老師や土居さんとともにアメリカに行く予定だが、禅を広めた先人の努力に感謝しつつ、禅が世界で行われている様子を自分の目で確かめて来たい。B窓の外に緑の山が見えるが、自分を離れて別に山があるわけではない。山は自分の心の表れである。この理解は人によって異なるが、坐禅を相続して深めてもらいたい。C「正受老人物語」の中に「一日暮らし」という話がある。一生は長いと思っていると、すぐに終わってしまう。大切なことは今日只今の自分の心である。一日一日を大切に過ごす他はない。D「普勧坐禅儀」を全員で読誦した後、今回のキーワード「回光返照」に触れ、自分の心の本性をしっかりとつかむことの大切さを説かれた。」です。全体的に、つい忘れがちとなる一息一息を、また、一日一日をおろそかにしないようにしなければならない、という内容だったように思います。

 茶礼では、秋の正受庵坐禅会の基本計画案と予算案が審議され、概ね了承されました。今後検討を要する点もありますが、9月3日の定例禅会の会場を正受庵とし、本番がスムーズにいくように準備をしていく予定です。 (文責 鈴木)



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