<<平成27年9月定例禅会:無得龍廣老師出講>>参加者:10名 会場:サンライフ長野

 ★例会レポート
 やや蒸し暑い日でしたが、老師をお迎えして3炷の坐禅を行いました。ご提唱は、臨済録の続きでした。「臨済は、難しいことを何も言っていない。全ては一つ心である、と言っているだけ。」「全部、自分自身に具わっているのだから、このことをしっかりと信じて、他に求めてはならない。」と話されたことが、特に印象的でした。

 茶礼は、小林さんの資格試験の合格を祝って、老師の音頭で、お茶で乾杯することから始まりました。桐山主宰からは、先月開催された基礎講座の報告がありました。アンケートから見る受講生の反応は、運営や講話が概ね良かったとの評価があり、今後の開催にも明るい見通しがつきました。基本に戻れて良かった、という会員もいました。

 有志の夕食会がありましたが、老師からは「長野禅会は皆の協力で実施されていて、気持ちがよい」との有り難い言葉を頂きました。  (文責 鈴木)



<<平成27年10月定例禅会>> 参加者:10名 会場:サンライフ長野

 ★例会レポート
 秋の清々しい季節になり、爽やかな坐禅会になりました。3炷の坐禅のあと桐山主宰から、8月に続いて唯識の話をしていただきました。

(1)話半分位に聞いた方が良い・・・というのは、話しただけでは真意は殆ど伝わっていないし、聞く人は言葉を聞いて、自分の経験によるイメージや思いを見ているだけで、話半分が解れば上出来ということです。だからと言って、いい加減に聞いても良いということではないですが・・・これが唯識ということです。

(2)癌を宣告されたとき、もう死ぬかもしれないという不安に襲われ、眠れない日が続いた、この不安は何だろうと考えてみたら、人間本倶の命に対する執着心で、自我意識による煩悩の現れだということです。
 もう一つは、癌にかかって苦しんで亡くなった人々のイメージが、無意識の心(アラヤ識)に蓄積されていて、それが顕在化してきて、自分の身に引き当てて日夜苦しんでいるのだということで、これが唯識の考え方です

(3)反対に、日々の菩薩修行によりプラスイメージを経験、蓄積していけば、アラヤ識に蓄積されポジティブなイメージ(生死涅槃の考え方等々)が増えて、それが優性になっていくと、ネガティブの心が減っていき、やがて必ず大円鏡智が実現するというものです。唯識は凡夫の視点から考え出された人間完成への、素晴らしい思想です。坐禅をして考え出された思想ですから、私達も坐禅をしながら考えてみてください、きっと人生への指針を得ることができるでしょう。  (文責 鈴木・桐山)



<<平成27年11月定例禅会:無得龍廣老師出講>>参加者:12名 会場:サンライフ長野

 ★例会レポート
 曇天の一日、老師をお迎えして3炷の坐禅を行いました。その後のご提唱は臨済録の続きで、「問如何是心心不異処」の箇所でした。
 「人によってそれぞれ心が異なると思っているが、根本は一つである」というところを、具体例で示して頂きました。
 日本人もポーランド人も音は音として同じように分かる、とお聞きすればなるほどと思えます。
 茶礼では、尺八の名手である田中さんに「荒城の月」など、3曲演奏してもらいました。ご提唱の後ということもあり、しみじみと心に響き染み入りました。

 その後、いつもご指導を頂戴している老師に松代温泉で一泊して頂き、有志数名でご慰労申し上げました。話題は尺八の演奏に絡んで呼吸法にも及びました。永年坐禅に打ち込んでいらっしゃる老師から、「腹式呼吸の丹念な継続によって、今になってもなお心境が深まっている」とお聞きし、感銘を受けるとともに、自分も頑張らなければ、と思いました。
 翌日は、雨の一日でしたが、来年のNHK大河ドラマ「真田丸」に寄せて、真田邸や松代藩の文武学校の見学等、信州の晩秋の風情を楽しんで頂きました。
 (文責 鈴木)



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