1994年 娘小3、息子小1
連休の5月2日の夜に群馬に帰り、翌3日は白沢に新しくできた「望郷の湯」につかり、4日に根利回りで黒保根村を通って、草木ダムのちょっと先の星野富弘美術館に行きました。
さすがに連休でどこも混んでいて、子供には退屈だったかも知れないが、富弘美術館はただ普通の美術館と違って、独特の感動がある。それは単なる美の追求だけでない、人間の生の追求というかそういうものが、絵と共に書かれている詩からにじんでくる。
心にしみた一つの詩を紹介します。
「結婚ゆび輪は いらないといった
朝、顔を洗うとき
私の顔を きずつけないように
体を持ち上げるとき
私が痛くないように
結婚ゆび輪は いらないといった
今、レースのカーテンをつきぬけてくる
朝陽の中で
私の許(もと)に来たあなたが
洗面器から冷たい水をすくっている
その十本の指先から
金よりも 銀よりも
美しい雫(しずく)が 落ちている」
星野富弘さんの奥さんが富弘さんとの結婚を決断したときの心境を考えると、普通の女性が結婚の時に期待する幸せとは次元の違う、愛ゆえの犠牲を思わせられ、心が動かされる。富弘さんの奥さんの話を是非聞きたいものです。
今回の旅で今年中古で買った4WDのワゴン車を使ったが、子連れの長旅には最高。後ろの座席を倒してベッドにし、布団を敷いて寝かせながら移動できる。体が伸ばせるというのはいいものですね。