今年の小雨、高温の天候には、困難が多かった。
第一に、アブラムシの多かったこと。防寒と防虫を兼ねたトンネルの中にすでに虫が付いていた。苗の初期にアブラムシにやられると立ち直れない。
スイカが大被害。南瓜は何とか持ちこたえる。無農薬にとって最大の敵であり、防除が難しい。でも今年の成果は、ビニルハウスの中で蟻退治の、餌の中に殺虫剤が入っていて巣ごと退治するものを置いておいたら、毎年後半にアブラムシが大発生するのを抑えられる。南瓜のアブラムシは雨が降ったら、だいぶ死んでしまったようだ。
第二は、ウドンコ病。普通後半で発生するのだが、今年は初めの頃から発生した。ウドンコの防除法については姉からも処方箋を頼むと言われているのでこの後の南瓜の栽培法の覧で紹介します。
今年のヒット作といえる物は特にありませんでしたが、料理方法でポップコーンがあります。去年も作ったのですが、料理する人がいなくて食べずじまいでした。今年、会社で使わなくなった1?の缶詰を空のままふたをして、缶切りで1/3位切り、やや太い針金で巻いて、柄をつけた。それにポップコーンを30gとバターを少々入れ、火であぶっている間ゆすり続ける。はね終わるまでゆすり続けて、容器にあけ、それをビニール袋に入れ、塩を一振りしてから、ゆすってやると出来上がり。こつは、1?の入れ物なら、ポップコーンを30g以上入れないこと(一杯になり、はね残りが出る)。はね終わりをよく聞いてすぐに火からおろす(火にかけすぎると下が焦げる)。
上手にやると、ほぼ100%成功します。
去年、皆さんにお配りしたおいしい(残念ながら、今年は南瓜がおいしくない年でした)南瓜の種ですが、蒔いて下さった方で発芽しなかったという方が何人もおりましたので、栽培法を記します。
直播きか外でポットに蒔く場合5月下旬。苗をハウスで育て、霜除けをしない場合は5月上旬、霜除けが出来る場合は4月上旬播種。
適温30℃(最低20〜最高35℃)でまる二日間、水分と空気を与える。(温度が低すぎると種が腐り、高すぎると根がとろける。)専門的には灰汁抜きした燻炭(焼いた籾殻)に水を含ませ、電熱や踏み込み、ハウス等でその温度に保つのですが、素人的には、網袋に入れて、お風呂の残り湯にふたをし、その空気中につるしておくという人もおります。
次のようにして、芽出し(発芽)をした種をポットに植え、2週間から20日育苗し、畑に植えます。鉢に根がまわれば植え頃で、植えた後は霜に合わせないようにします。
畑に肥料(1アール当たり、肥料として発酵牛糞なら200s、発酵鶏糞なら100s、高度化成なら10s、低度化成なら20sと、酸度矯正に苦度石灰15sか貝殻粉末20s、←1u当たりなら100で割って下さい)を入れ、雨が降ったら草よけと保水を兼ねてマルチ(ゴミ袋を切り開いても良い)を張る。
1株当たりの面積を3uはとるようにする。
全くの放任にすれば、収量は落ちるが、一番果からうらなりまで、長い時期にわたって食べられる。収量を上げたり、南瓜の品質を同程度にしようと思うなら、以下のように手間をかけても良い。
ア、親づるを9節で止め、親づるに付いたなりいぼをもぎ取る。(畝間2m、株間1.5m、9本の子づるに1こづつで、9個)
イ、アに加えて、子づるを4節までかく。(畝間3m、株間1m、5本の子づるに2個づつで 10個)
ウ、イに加えて、最終的に小づるを3本にし、同じ方向に平行、等間隔に這わせる。(畝間4m、株間80cm、3本の子づるに3個づつで9個)
予防か出始めに、ダコニール1000倍、トップジン1500倍、発生したら、トリフミン3000倍、モレスタン3000倍等の液を散布する。(10日〜2週間おきに)
最近流行の木酢液30倍で効果があった。あと、毎日観察していて、白い斑点が出たら、それをちぎって離れた所に捨てる。今年ニュースになったが、あるカリ成分の食品添加物(カリグリーン)が効果があるとのこと。
まわりの草にウドンコが発生してそれが移ることがあるので、きれいに刈っておく。日当たりの悪いところを避ける。密植せず、日当たりの悪い葉や古い葉を摘んであげる。