ハミルトン夫妻
「むちを控える者はその子を憎む者である。子を愛する者はつとめてこれを懲らしめる。」(箴言13:24)
あなたは自分の子供を愛しているかしら。愛しているとしかると同時だとここに書いてあります。しかってないのなら、自分の子供を憎んでいるのだと書いてあります。やあ、厳しい事じゃないですか。はい、厳しいですよ。でも、子供に対して厳しいのじゃなくて、親に対して厳しいんですよ。私は、私の子供を愛しているから、しかっちゃうんですよ。愛としかること、愛と尻たたきは同じです。多くの人は訓練と愛を分けて、そのバランスをとらなくちゃ行けないと言うんですよ。そうじゃないんです。この二つを合わせるとバランスがあるんです。…
堅い枠の中に入れると、子供のビジョン(望み、意欲、大志)をしぼるとか(そういう考え方があるけれども)、決してそういう結果にはならないんですよ。…逆に広々(とした心)の子供になるんですよ。子供には枠が必要、枠がない子供は悩んじゃうんですよ。でも、枠の中で育てた子供は、枠がどんどん大きくなってくるんだけどね。自分がそれに対して判断することが出来る能力を持つんです。それが目標だと思うんです。…
質疑応答。
Q、優しくて子供をたたけない父親がいるのですが。
A、優しいとはどういう意味?日本語の意味がよく分からないんですが。優しいということと(スパンクを)しないということは、私は同じとは思わない。他の人から見ると私の父親は、優しいとは思わないかもしれないけれど、私から見るとかなり優しい。私の子供も(私のことを)厳しいと言うかも知れないけれど、優しいと言うと思うんですよ。…父親が家庭の柱としての責任をとっているかどうかが問題だと思うんですよ。…
他に聞いた逸話。
最初に、スパンクをしたのは二ヶ月の時。おっぱいをやっても、おむつをかえても泣きやまないので、ハミルトンさんはスパンクをした。奥さんは、なにも二ヶ月の子にしなくてもと思ったそうだが、結果は泣きやんだ。二ヶ月の子でも分かるんだと思ったという話。
いくつ数えるまでにやりなさい、と言う方法について。逆に、それを数え終わるまでは、やらなくてもいいよと教えていることになる。
ハミルトンさんの次男p君が、マラソンが得意で、マラソン大会で一位をとった。その事を友達に自慢したが、友達はそれがどうしたと言ったので、怒ったp君は学校を途中で帰ってきてしまった。このようなことは二度目だったので、ハミルトンさんはしっかりとしかり、学校に行って自分の口で謝らせ、来年のマラソン大会は出てはいけないということで、本人の口から先生に来年のマラソン大会に出ないという理由を言わせたという話。
汚いことを言ったとき。そんなことを言うと口を洗うよと言われ、洗剤で口を洗われた話。etc
【日本人の我々にとって、厳しい育て方(ハミルトンさんに言わせれば、愛のこもった育て方ということになるかも知れぬが)の模範となるものが身近にないので、なかなか確信を持った育て方が出来ない、ということがあると思います。戦前の体罰、軍国主義的な教育の否定からふりこが反対にゆれ、愛と甘やかし、自由と放縦、が区別できないという悩みがあるのではないでしょうか】