コンピューター日記 1995年

(1)世は総じてウィンドウズの時代に

 ウィンドウズ3.1が一昨年発売されてから、ずっと騒がれ続けていたが、私自身としてはジャストウィンドーで十分満足していたので、手を伸ばすつもりは全くなかった。ただ、昨年買ったパソコンについてきたので、遊びや興味半分に使っていた程度のものだ。

 今年の私の誕生日の前に妻が誕生プレゼントは何がいい、と聞くので、イメージスキャナと答える。「それ、何?」「パソコンの部品」「いくら?」「3万円」(本当は5万円だが、2万円は他に当てがあった。)ということで、メルコのハンディスキャナ、CBN−CSを買うことにする。自分としては、写真や挿し絵などをワープロに取り込みたかったということです。山田電気より通信販売の方が5千円も安かったので、通信販売で買ったのだが、いくらカタログを見ても書いてない重要なことがあった。それを電話で確認すればよかったのだが、当然出来るはずだと思い込んでいたのだった。それは、ジャストウィンドーのシェル(ソフトを立ち上げるメニュー画面)に、スキャナがあったので、当然ジャストウィンドーに取り込めると思い込んでいたのだ。品物が到着して中身を見ると、ウィンドウズ3.1用のドライバーソフト(その機器がコンピューターで使えるようにするための設定をするソフト)しかついていない。ジャストウィンドーのスキャナの機器設定にもメルコの製品はない。どうやってもジャストウィンドーには取り込めないので、電話で聞くとウィンドウズでしか使えないとのこと。

 結局、ウィンドウズで写真や挿し絵を取り込んで印刷し、それをジャストウィンドーの一太郎で印刷したものにのりで貼り付けるしか、今のところ使い道がない。これを本来の使い方ができるようにするには、全部ウィンドウズソフトを導入しなければならない。こうして、無理矢理ウィンドウズに引き込まれていくのは、時間の問題になってきた。その時期は、ウィンドウズ95に対応した一太郎Ver7が出たときにしようかと考えている。しかし、そうなるとハードデスク1GB(ギガバイト…フロッピー1000枚分の記憶容量)とメモリ16M(メガ)がほしくなるし、その次はオーバードライブプロセッサ、ウィンドウズ対応のソフトと果てしなく出費が続き、…う〜ん。

 なお、このメルコのハンディスキャナの長所としては、ビデオからの画像が取り込めることで、写真よりもビデオの方がちょうどよい瞬間を画像に出来るということを感じた。

 

(2)ジャストシステム社について

 先日ラジオの番組で、ジャストシステム社の社長のインタビューがあり、その中で新入社員の試験で社長自ら面接をし、心の優しい人を採用するというのがあった。出身は理系であろうが文系であろうが構わず、教育は会社に入ってからするのでいいとのこと。コンピューターソフトを開発する最先端の会社が、こともあろうに心の優しい人を採用するというのは以外や以外と感じたものだが、そう言われれば、うちの会社だって3年もいて教育されれば技術的なことは身に付いてしまうだろうし、後は人柄や意欲さえよければよいと思った次第で、そのように子供達を教育できれば幸いではないでしょうか。

 ジャストシステム社については、自分の持っている主要ソフトが皆この会社のものだということもあるが、徳島の地方にあるこの会社ががんばっている姿は、地方に住む私としては励まされるわけで、ひいきにしております。しかし、世界のウィンドウズの潮流に、ジャストシステムもジャストウィンドーの開発をあきらめてしまった。私としては、ウィンドウズの画面操作よりも、ジャストウィンドーの方が使い勝手がよい感じもしていたので残念。ま、世界のマイコンのOSの80%を支配しているマイクロソフトを相手に、日本の一企業が立ち向かうには、無理がありすぎるということだろうか。

 

(3)ソフト体験録

 今年は特に買い物をしたのは、上記のスキャナだけなので、ソフトを使った感想を書きたいと思います。

@一太郎Ver5(ワープロ) (以下五太郎と記す)

 ワープロの早さは、ブラインドタッチ(キーボードを見ないで打つ)とコントロールキー(CTRL)の駆使にあると思うわけですが、今後始める人の参考のために自分の経験を少し書いておきます。

・コントロールキー (以下、CTRLと記す)

 コントロールキーを駆使すれば、ワープロ専用機よりは速く入力できるのではないかと思います。それを使うと、ほぼすべての操作が手をホームポジション(左手の人差し指がF、右手の人差し指がJの位置)

に置いたまま入力できるわけです。

 しかし、とことん使った場合、半日ほどやっていると左手の小指(CTRLキーを押す指)が痛くなってきて、どうしようもなくなることがあるので、右手の小指で押せるCTRLキーがほしいと思う次第です。

 いくつか重宝している例を挙げると(以下全部コントロールキーを押したままのキー操作)、W(別の一太郎に画面を切り変える)、R(リピート機能で直前の命令を再度実行する)、U(アンドゥー、直前の操作の取り消し)、M(リターンキーと同じ)、N(未確定状態にあっては一部確定、そうでないときは次の画面を表示する)、B(前の画面を表示する)、H(BS(バックスペース)カーソル直前の一文字の削除)、K、L、O(それぞれカーソルを行頭、行末、文末に移動)、E、X、S、D(それぞれカーソルを上、下、左、右に移動(ダイアモンドカーソル))、V(削除した文字を1文字復活する)等々、他にまだあります。

・ブラインドタッチ

 キイボードを見ないで打てるようになるためには、キイボードを見ないことが一番。悠長にそんなことをやっている暇はない、というあなた。最終的にはその方がずっと早く打てるのですから、少し我慢してやってみたらいかがでしょうか。手をホームポジションの位置に置いて、机の横にキーボードが書いてある説明書を開いておき、指の見当をつけて押してみる。打ち間違えたら、CTRL+Hで削除する。何回か我慢すれば、ブラインドタッチが自分のものになります。

・ローマ字入力とかな入力

 最初かな入力で始め、途中テレビの講座でローマ字入力をやっていたので、それに切り替えてみたが、最終的にはかな入力で打つようになりました。やはり、覚えてしまえば、かな入力の方が早く入力できると思ったからです。ただローマ字入力の方が、初心者には覚える文字が少なくてすむ(20文字位)ということと、数字が多く混じっている文の場合は打ちやすいということだと思います。

・ランク機能

 一年位前から、使いこなし始めた機能で、表題や項目名にランクをつけて置いて、SHIFT+CTRL+ROLLUPで高いランクの行だけを順に表示する機能で、長文などを整理するのに大変便利である。

・インデント

 最近ようやく使いこなせるようになった機能で、一字下がりの文など入力して置いて、後で文を訂正するときなどインデントが指定してあると、自動的に繰り下げたりしてくれるので、便利です。

 

A三四郎(表計算)

・非表示機能

 膨大な表になってきたとき、とりあえず今見る必要のない行や列を非表示にしておくと、表もすっきりするし、印刷もコンパクトになる。

・ランク機能

 五太郎と同じだが、列ランクもできる。行ランクがCTRL+ROLLUP、列ランクがSHIFT+CTRL+ROLLUPでランクが上がっていく。行ランクは、小計や合計にランクをつけ、列ランクは年度別の表で付属的な項目のランクを下げておいているが、これも重宝である。

・数値消去

 山穂刈だよりの2号のこの欄で、致命的欠陥と思えるものがあるということを書いたが、その後ジャストシステムに電話で問い合わせたところ、コピー機能の中の数式のみのコピーを使って、同じ場所にコピーをすればよいとのことです。

 

B五郎(データベース)

 この五郎が一番使いこなせていないソフトになるが、理由は三四郎をデータベースで使った方が便利であるということ。特にコピーや削除が、三四郎で出来る列やブロック単位の指定が出来ないのが不便きわまりない。

 唯一使ったのは表の併合で、今のところ、これのみが便利な機能という所です。

 

 

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