尾瀬

 1996年 10/11,12 秋の尾瀬

                 娘小5、息子小3

尾瀬へ

 家族新聞第一号に、「あと二年くらいたって、息子が少し歩けるようになれば、裏燧(ひうち)にでも行きたいな」(☆秋の七味温泉、志賀高原散策)と書いたのだが、三年たって実現した。

 11日が小学校の中間休みになり、行くとすればこのときしかないと思い、決行する。10日が町民運動会で、自治会長の私とすれば休むことはできないので、午前中の種目と娘の新体操の発表が終わってから出発する。

長野〜檜枝岐村

 計算上、檜枝岐(ひのえまた)村まで少なくとも5時間はかかるとふんでいたが、結果的にも丁度そのくらいで行く。コースは長野南インターから中野インターまで上信越自動車道にのり、国道117号線を北上、中里村から国道353号に入り、塩沢石打ICから小出ICまで関越自動車道で北上し、国道352号線に入り、電源開発専用道路というものすごく長いトンネルを通って奥只見湖を回りながら只見川沿いに行き、暗くなった頃ようやく御池に着くがそのまま通り過ぎて、檜枝岐村の旅館に到着する。奥只見湖の周囲をめぐる道は狭く長く、小出から御池まで2時間かかる。

 檜枝岐村は片品北小の尾瀬学習で宿泊したことがあり、また是非泊まってみたいと思っていた。また、その時の裏燧の紅葉の美しさが忘れられず、紅葉の時期に行くなら是非裏燧をと思っていた。その思いかなっての檜枝岐村であるが、8年ぶりの檜枝岐村はだいぶ変わっていた。オートキャンプ場がたくさんできているし、喫茶店や11時までやっているラーメン屋ができていたり、第一公衆浴場も二つ目ができていたのに、驚く。

 朝、村営の第一公衆浴場(温泉)の一号館に入りに行く(6時から)。露天風呂もあり、なかなかよい(旅館には露天風呂がなかったため行った)。これなら、オートキャンプ場にテントを張ってこの温泉に入り、そこから尾瀬に入れば安上がりでいいなと考えたが、そういえば実家のそばも同じような条件がそろっていたかと思い出す(利根村の我が家のミヨガ畑の隣は、最近できたオートキャンプ場で、子供の頃草むしりをした桑畑は、温水プールになり、その隣は温泉ができた)。

 寿子は尾瀬に来るのに片品を通らないのは寂しいというが、片品には思い入れのある私としても同じである。しかし、息子の脚力を考えたとき、北小の尾瀬学習と同じコース(大清水から尾瀬沼に入り、檜枝岐に宿泊、次の日は裏燧から三条の滝通り、尾瀬ヶ原を縦断して鳩待峠に出る)をとることはどうしても無理であると判断してこのコースにした。このコースなら、一日の歩く時間が正味4時間半ですむので、家族で楽しみながら尾瀬を歩くには最適と考えたわけです。

御池〜三条の滝〜温泉小屋〜見晴らし十字路

 車で御池の駐車場に行き、8時半位から歩き始める。そこから裏燧に入り、姫田代、西田代と、小休止をしながら進む。このコースは小さな湿原が点在するので、変化に富み楽しい。息子が先頭を歩きたいというので、10分交代で先頭の人が最後尾に行くことにする。しかし、子供の後は、歩くスピードが一定してないので歩きにくいということが分かる。同じ早さで歩きなさいと言うが、なかなか難しい。

 三条の滝は水量も多く、紅葉の中でみる滝もなかなか素晴らしい。ここまで歩ってきてようやく見られるという独特の価値を感じるのかもしれない。三条の滝でお昼をと考えていたが、早く着いたので平滑の滝まで行くことにする。この登りを子供は全くものともせずにどんどん登り、寿子の方がややばてぎみか。息子の脚力で選んだコースだが、今度は寿子の脚力でコース選択をすることになりそう。

 平滑の滝を見下ろすところでお昼を食べ、温泉小屋を通り、見晴らし十字路へ。泊まりは、原の小屋(行くのを決めたのが数日前で、電話をかけても満室ですと言われて、3、4軒目でようやくとれる)。3時頃には着いてしまったので、2時間もぶらぶらしているよりはということで、荷物を置いて、竜宮、ヨッピの吊り橋、東電小屋のコースを一周することにする。息子は最初は走っていたが、途中でついに足に限界がきたのか、両手をひざについて中腰で休むようになる。「あっ、N君が限界です。写真に撮っておこう。」とカメラを向けると歩き出す。山小屋まではお母さんよりも元気だった息子も、急に疲れがきたようで、やはりこのコース取りは正解だったと思った次第です。

 山小屋は5時から6時までが食事の時間で、途中で入れ替わって食事だということで、5時から入浴して5時半から食べることにしたが、どちらもすいていて大正解。しかし、山小屋のお風呂と言えば、狭い汚い混んでいると三拍子そろっていると思っていたのに、何と旅館並の温泉気分という感じで驚いてしまいました。

見晴らし十字路〜尾瀬沼〜大江川湿原〜長蔵小屋〜沼山峠

 翌日は、見晴十字路から通って、尾瀬沼へ。途中、イオトマリ沢で休憩中、息子が片足を沢でぬらし、それを笑った娘が段小屋坂でぬかるみにはまり込む。この道は昔から整備が悪いが、福島県側の方が木道の整備が遅れているということだろうか。

 天気は曇りで尾瀬沼へ出た頃は風も吹いて寒くなる。太陽が出ないと紅葉の色ももう一つ。しかし、大江川湿原のダケカンバの黄葉はきれいであった。

 長蔵小屋の無料休憩所で昼食を食べる。尾瀬のお昼はおにぎりと思いこんでいたが、うどんやラーメンが結構安い(山小屋で頼んだおにぎりよりも)ので家族連れなら、これでもよかったかと後悔。そこからは、大江川をさかのぼり沼山峠へ。私、このコースは初めてなのです。以前車椅子の人がこのコースから沼まで来た話を新聞で読んで、もっと平坦かと思っていたがそうでもない。ひとえに沼山峠の長所は、駐車場までの距離が短いことと、規制される道路の距離が短いことでしょうね。

 2時頃に沼山峠の下に着いて、バスで御池まで行き、車で檜枝岐村まで戻り、前日の朝私が入りに行った露天風呂に皆で行く。帰りは来た道を延々と帰る。衆議院議員の選挙ポスターが張ってあった時期で、来るときに小出町で田中真紀子のポスターを見て、ここが地元かと感心していたが、帰りスーパーの駐車場で本人が演説しているのを見て驚く。

 やはり、尾瀬はいい。子供が中学生になる前に、もう一度今度は花の季節、私の好きな6月下旬か7月上旬に来たいものだ。

 

    

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