長野禅会では、今年もまた、坐禅基礎講座を実施しました。形の上では、「誰にでもできる坐禅」という講座名で開催会場(サンライフ長野)が企画していますが、実質は、長野禅会の主導での実施ですので、その概要をお知らせ致します。

1.講座の日程と内容(13:00〜15:00)

 @8月24日 坐禅の作法や心構えを話した後、坐禅の実習を行う。
 A8月31日 2炷の坐禅の後、日常でも大切な呼吸・無心等について話した。
 B9月 7日 坐禅の実習の後、山本老師から初心者対象のご提唱をして頂く。

2.講座の実際と所感

(1)8月24日の参加者数は、本会会員を含めて21名であった。坐禅は初めての方もいたが、会場の雰
 囲気は道場のように荘厳であり、心地よい緊張感の中で行われた。桐山先生のお話は、基本を踏まえつつ自在で、そのため参加者に窮屈感を与えないねりあげたもので、全員終始安心して坐禅を行うことができた。その眼目は、後先のことを考えずに、即今の自己に徹し、ゆったりと呼吸することが肝心である、という趣旨であった。

(2)8月31日の参加者数は19名であった。2回目になり、参加者は一層の落着きと安心感の中で坐禅を
 行った。峰村さんのお話は、「修行と行」の題で、日常で一人のときでも、無心になる練習が中心であった。例えば、花を見たら「あっ!」という感動で止め、「きれい」とか「色は何?」などと考えないことが大切である、という趣旨であった。

(3)9月7日の参加者は19名であった。この日は、長野禅会の定例禅会とも重なったので、老師にもご臨
 席頂き、初心者向けのお話を懇切丁寧にして頂いた。老師のお話を聞きなれている者にとっても、改めて感じるところは多かった。例えば、 「数息観は、集中力を養うことになると考えているが、本当は無心の心で坐ることなのである」・「自然現象や景色は全て、自己の現れである」・「無心は、私たちの本当の父母である」等々である。これらの内容は、老師によって今までも語られていたが、聴く側の心境に応じて、響きが違ってくるのでないか、と感じられる。初心者であっても古参の方であっても、坐禅は無心で坐るという鉄則は、不変である。とりわけ、初めての方々には、強烈に心に残ったと思われる。

(4)今後に向けて
 今回の講座受講生が、一人でも多く長野禅会に参加して欲しいという期待があるが、希望は持てそうなので、大変うれしく思っています。(文責:鈴木)



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