<<平成20年8月定例禅会>> 参加者:6名 会場:サンライフ長野
 猛暑日で、前夜の夏祭り、「長野びんずる」で1万1千人が踊り歩いた余韻が残るなか、ここ「サンライフ長野」には、そうした市街地の喧騒を離れ、黙々と自ら為すべきことをなす加単者6名が集い、坐禅会を行った。 坐禅後の茶話会では、桐山さんが作曲し、演奏会において発表された曲「ゆく川の流れ」の録音テープを、皆で拝聴した。 この曲は、鴨 長明の「方丈記」を作曲した筝弾き語り曲で、解説文には「美しくも深遠な無常観を、あるいは詠嘆調の陰旋法メロディーで、あるいは語り風に陽旋法で奏し、そして諦観を湛えたメロディーで締めくくり終曲としている」と記されている。


<<平成20年9月定例禅会:無得龍廣老師出講>>参加者:11名 会場:サンライフ長野
 9月とはいえ残暑厳しきなか、今年になって4回目を数える参加者数2桁の坐禅会が、老師をお迎えして行われた。 ご提唱は白隠毒語心経の、「故説般若波羅蜜多呪」の一節をしていただきました。 提唱後の茶話会では、「在家生活のあり方」などが話題の中心となり、老師から、日常生活のなかで何かアンレギュラーな状況が起こったとき、禅では「そのままで離れる」ことで対処できる。そして、「離れる」とは、「それに集中し、それだけになり、無心になって離れる」とのお話を伺った。


<<平成20年10月定例禅会>> 参加者:8名 会場:サンライフ長野
 秋の気配が深まりつつある曇天の日曜日、加単8名の坐禅会が行われた。打坐二炷、経行、打坐一炷と進み、桐山主宰による「西山禾山老師をめぐって」と題しての、以下の講話を拝聴した。
 ①「禾山老師」は、妙心寺の越渓老師の法を嗣いだ教禅一致の巨匠である。釈迦牟尼会はこの禾山老師下、戒光―定光(初代会長)―光龍(二代)―龍善(三代)―龍廣(四代)と続く法系である。釈迦牟尼会の公案体系は白隠下の隠山派の流れを汲み、これを全うするには専門僧堂と同等の修行を要する厳しい道のりである。
 禅の学人も、気質、機根、職業、時間的余裕などの問題もあり、その全てが専門僧堂並の修行が可能というわけにはゆかないことも事実である。
 ②また禾山老師は、禅の道を民衆に伝えることに尽力された。仏法の究極を「南無甚深般若波羅密多」の一句に集約し、この一句において三昧を発得する(般若三昧)ことこそ、仏法の要諦であるとした。
 そして、これによって専門家ではなくても、如来の大智大悲にたづさわることができるという在家仏法を、盛んに挙揚された。 この「般若三昧」は、二十一世紀の無秩序にして情報過多な現代に生きる、「無辺の衆生」を度する仏法として大いに注目したいと思う。

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