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☆
俺たちが交わすキスはどんどん深くなり、暗い部屋に二人の吐息が白くあがっていく。
暖房もつけていなかった、と気付いて立ち上がろうとした俺をが止めた。
「こうやっていれば、あったかいから。いいよ」
お前は。
そうやっていつも、俺の心までを暖めてくれたんだな。
さっき荒々しく脱がせようとしたブラウスを、今度はそっとの肩から落とした。
素肌で触れ合えば、確かに鼓動と一緒にお互いの体温が溶け合っていく。
俺も自分のシャツを脱ごうとすると、がくすりと笑った。
「いつもの珪くんじゃないみたいな服だね。だから全然分からなかったよ」
そんなの頭をくしゃくしゃと乱す。
「俺は、がどんな格好していたって分かるけど?
がガラスの靴を持っていなくたって。俺は一目で愛しい姫君が分かるよ」
耳元で囁いて、軽くその柔らかな耳たぶを噛むと。
は小さな声をあげて俺にしがみついた。
「は……笑顔を振り撒きすぎだ」
お互いの服をすべて脱ぎ去ってしまって、俺はを見下ろしている。
月の光に、の躯が白く浮かんでいる。
すぐにでも抱き潰してしまいたい。
俺だけの色に染めてしまいたい。
俺だけの愛しい姫君。
「そんなこと、言われても……」
ゆっくりと円を描くようにその円やかな乳房を手の中で玩ぶ。
は困ったように俺を見上げながら、大きな息を吐いた。
「今日だって、みんなお前に会いに来たんだろ……?
なあ、笑ってもいいよ。俺、お前をどこかに閉じ込めておけたらっていつも思うんだ」
熱くなり始めた躯に指を這わせ。
紅い実は色づき、俺を淫らに誘ってくる。
誰も入れない森の奥。
上ることの出来ない塔の上。
海に囲まれた小さな島。
そんなところに、を閉じ込められたら……二人だけで、いられたら。
「珪、くん……」
が潤んだ瞳で俺を見つめる。
そんな眸、誰にも見せちゃダメだ。
絶対に、正気を失くす。
お前に狂ってしまう。
――俺みたいに。
恥らうをベッドの壁にもたれさせ、足を開かせた。
「恥ずかしいよぅ……」
赤く染まった顔を手で覆って、は消え入りそうに言う。
「俺しか、見てないから」
立てた膝をしっかり掴み、俺はそこに視線を落とす。
「見ないで……っ! いや……」
もう、のその場所は。
溢れるほどに濡れて、俺の目に晒されていた。
何もしていないのに、あとからあとから涙を零す。
「かわいいな……は。見られてるだけで、こんな?」
顔を覆ったまま、が首を振る。
嘘つきな、お姫さまだ。
躯はこんなに素直なのに。
俺はそこに舌を伸ばし、溢れる蜜を舐めとっていく。
触れるたびには躯を揺らし、もっと俺を狂わせようとした。
「。チョコレートって体温で融けるように出来てるって知ってた?」
ちょっとしたイタズラを思いついた俺は、の泉から顔を上げて訊く。
上気した頬のまま、はのぼせたように首を振った。
「試して……みようか。のくれたチョコで」
カバンの中から、のチョコレートを取り出してに微笑む。
は、ようやく俺の意図を悟って目を見開いた。
「珪くん!? や……何す……っ!」
逃げようとするをしっかりとつかまえて。
「食べたいんだ……お前とチョコ、一緒に」
ハートのチョコレートを少し割り、それをの泉に近づけていく。
「やぁっ! そんなの、や……」
その熱い場所に少し触れただけで、チョコレートは形を変え始める。
それを俺は唇を近付け味わった。
「甘い……チョコも、お前も」
その言葉についには啼き出して。それでも俺はやめずにチョコを融かすのを繰り返す。
「ん、ゃ……あぁっ!」
ちゅ、と音をたてて敏感な蕾を吸い上げれば。
は大きく躯を震わせて達してしまう。
「まだまだ、足りない……だろ?」
ぐったりと力の抜けたの足を、肩に抱えて。
俺は、と一つになりたくて仕方がなかった欲望をそこに近づけた。
「ぁ……珪、く……」
が甘く俺を呼んだその声と同時に。
俺は、一気にの奥にまで入り込む。
「……っ!」
俺自身が融けてしまいそうに熱い。
俺はひたすら、に自分をぶつけて。
派手な水音が、さらに俺たちの理性を奪っていった。
「やぁ……! そんなに、したらっ!」
が俺に手を伸ばす。
苦しそうな呼吸を繰り返す唇にキスをしながら、俺たちは一緒に動いた。
「、自分で動いてる……気持ち、いい……?」
躯ごとどこかに流されそうなは、ぎゅっと目を閉じたまま甘い声を上げ続ける。
「言って……気持ち、いい?」
ぴたりと動きを止めて俺は訊いた。
もどかしげに首を振り、欲情に濡れた瞳を開いて、は俺を見る。
「気持ち……いいの……っ……珪くん、もっと……もっと、きて?」
ああ、いくらでも。
お前が望むものは、どんなものでもあげるから。
ずっと一つになっていよう。
チョコレートよりも、甘く融けて。
「ひああぁっ!」
再び動き出した俺に翻弄され、が啼く。
「まだ、足りないんだ……俺も」
小さくそう呟くと、俺はの足を抱えなおし、より深く抉った。
俺たちの吐息で曇った窓を見ながら。
この夜がいつまでも明けなければいいのにと願い、俺は瞳を閉じる。
深く強い快楽にどこまでも溺れていく自分を、限りなく幸福なものに感じて。
☆
隣でが寝息をたてている。
俺はその寝顔をしばらく見つめてしまった。
頬に影を落としている長い睫毛も、少し開かれた桜色の唇も。
を形作るすべてのものが愛しくて、俺はを抱き寄せた。
「なぁ……『運命』って何だろうな……?」
独り言のつもりで、そっとに呟く。
運命、なんて。
怠け者の言い訳だと思ってたけど……でも。
「こうやって、何度でもめぐり逢って一緒にいられることじゃない?」
ふいに、寝ていたはずのの瞳がぱっちり開いて。
寝息をたてていたはずの唇が動く。
「!? 起きて……?」
驚く俺の額に手を伸ばし、髪に触れては言った。
「ううん……出逢えたことは運命かもしれないけど、こうして一緒にいられるのは……
やっぱり、必然かな?」
朝の太陽よりも眩しく笑って俺を照らす。
俺は。
この胸に溢れてどうしようもない想いと一緒に。
俺の『運命』を、強く強く抱きしめた。
が苦しがるのも聞かずに。
二つの躯の間に、境界がなくなるように。
離れることなんか、出来ないように。
<END>
あとがき
誕生日に続き……食べ物ネタになってしまいました、王子(笑)。
そして変装王子。もはや何て言ったらいいやら(^-^;それだけ主人公ちゃんへの想いが
強いってことでご容赦を
ちなみに、今回の尽に意地悪されるネタ。
提供者はあのクール&ドライなmyシスターだったりします(笑)。
緋織:ねえねえ、王子はどんなバレンタインを過ごすと思う?
妹:……は?
緋織:だからー……甘いバレンタインだって!
妹:で、何でアタシに訊くの?
緋織:現役高校生ならフレッシュなコト言ってくれるかと思ってさ。
妹:(盛大にため息)……じゃあ、葉月くんがファンの子にチョコいっぱいもらって主人公
ジェラシーってのは?
緋織:うぅ〜ん、ちょっとありがちかなぁ。もう一歩!
妹:だってアタシの周りにモデルやってる猫好きの友達いない王子なんていないもん!
緋織:; ̄ロ ̄)!!(ソレ言っちゃダメ!)
(以下略)
てなワケで、何とか素晴らしいネタを提供していただき、王子のバレンタインデーも無事
に完成しました。あ、黒背景部分に妹の意見はまったく入ってないので安心してください
ね(笑)
三人三様のバレンタインデーでしたが、お楽しみいただければ幸いです。
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