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「先生、ちょっと待ってくださ……や、そんなところっ!」
寝室に彼女の声が響く。
いつも自分ひとりしか使わないベッドの上に、今は彼女が扇情的な様子で横たわっている。
上半身は着衣のまま、スカートだけを捲り上げられて。
そこに顔を伏せようとして俺は眼鏡を外す。
「君だって俺を『先生』と呼ぶじゃないか。
そうだな……君が『先生』と呼ぶたびに、俺もキスをするとしよう」
恥らって足を閉じようとするのを、無理矢理にこじ開けて。
下着をずらし、そこに指で触れる。
「まだ、シャワーだって……先生、お願い……」
シャワーなんて、俺は気にしない。むしろこのままの君を感じていたい。しかし、そんなことは口
に出さず、彼女の中心に舌を寄せた。
「『先生』?」
宣言どおり。
まだ何者も訪れたことのない彼女の秘所をゆっくりと舐め上げる。
「やああぁっ! 先生、先生やめてっ!」
急な刺激に彼女の躯が震え続ける。
「また『先生』か? 君はよっぽどキスが欲しいらしい」
ぴちゃ、くちゅ……という音が立つたびに、羞恥心に耐え切れなくなってついに彼女が泣き出し
た。
「恥ずかしい……も、やです……せんせぇ……」
言っておくが。
そんな表情は、俺を誘うだけだ。
「これから俺は、君にもっと恥ずかしいことをしようとしているのだが」
そっと彼女の中に指を挿し入れていく。抵抗はあったが、すぐに奥まで彼女はそれを迎え入れ
てしまい、俺はもう一本指を増やした。
「んんんっ!」
裸足のつま先がシーツを蹴る。
俺はこの先、彼女がこれほどまでに乱れたベッドで一人、眠ることが出来るのだろうか、と。あ
てもない不安をかき消すように、彼女への愛撫を激しくした。
「先生……違う人、みたい……」
荒い呼吸の中で、彼女が私に手を伸ばして呟いた。
そうだ。君が俺を変えたんだ。
理性を失くすほどに……俺は君に、酔ってしまった。
華奢な躯には大きいと感じるほどの胸を手の中に包み、ゆっくりと揉みしだく。
その胸で尖り始める頂を弾けば、彼女の声は甘いものになっていった。
「。俺を、見なさい」
小さなその手を握り締め、俺はの瞳を覗き込む。
「先に、罵っておきなさい。酷いだとか、性急すぎるだとか、大嫌いだとか。
この先、俺はもうそれを聞いて止めてやれそうにないから」
俺の欲望はすでに昂ぶり、を今すぐに攻撃しそうになっている。
は、そんな俺を見上げてにっこりと笑った。
「そうですね……大好きです、零一さん」
俺の首にしっかりと手をまわして。
君は、俺を。
駄目にする天才だ。
その言葉で、俺はもう後戻りすることなど不可能になってしまった。
ゆっくりと、彼女の狭いそこを押し開いて、腰を進めていく。
「っ、ん……」
「痛む、か?」
彼女のつらそうな表情に心を痛めながらも、俺は止めなかった。
「あつ……い、です……すごく……っ!」
彼女を壊してしまうのではないかという不安と戦いながら、ついにすべてを彼女の中に収めてし
まって。
彼女の額にかかった髪を払ってやった後、俺は動き始める。
「んああっ! 零一さ……もっと、ゆっくり……」
「ん……しかし、君が誘ってくるんだぞ? こんなにも、俺を」
溢れ出す彼女の泉は、俺を絡みとるように動く。
こうしていると、すべてが夢なのではないかと思えてしまう。
今、俺が彼女と一つに重なっていることも。
淫らな音を立てながら彼女の啼き声を聴いていることも。
益田が言っていたように、『バレンタインの奇跡』で見ている夢なのではないかと。
朝になって、彼女がいなくなってしまうような気がして。
俺は、彼女を繋ぎとめるように、より深く彼女を貫いた。
「何か、なにかおかしいです……先生、先生っ! わたし……」
ぐん、と彼女の背が反る。
それを、達する前触れと悟り、俺は彼女をしっかりと抱きしめた。
「また、君は『先生』と……」
お仕置きに甘い吐息を漏らす唇にキスをして。
彼女と一緒に、俺もすべてを忘れ彼女に融けてしまった。
☆
ふと目覚めると、カーテンから白い光が漏れてきている。
ぼんやりと昨夜のことを思い出し、慌てて上半身を起こした。
俺の、隣には。
誰もいなかった。
確かに、この腕に抱いていたはずの少女の姿がない。
やはり、夢だったのか。
だとすれば、ずいぶん残酷な夢を見たものだ……と、嗤おうとした時。
「おはよう、ございます」
俺のシャツを素肌にまとったがカップを二つ持って寝室に入ってくる。
「コーヒー……飲みますか?」
俺は、彼女を引き寄せ、抱きしめた。その存在を、確認するために。
「きゃっ! こ、コーヒー零れますよ!」
「かまわない……よかった。君がいてくれた」
しばらくそのまま、彼女のぬくもりを確かめ、ようやくカップを受け取る。
熱いコーヒーはとても美味しかった。
「……そういえば。このカップは我が家では見かけないものだが……」
「それも、バレンタインデーのプレゼントです。実は、私も色違いでおそろいなんです」
恥ずかしそうに彼女が持っているのは、ピンクとオレンジのチェックが縁取るものだった。
俺は、コーヒーを飲み干すと、サイドボードにカップを置き、彼女を引き寄せる。
「それは、ここに置いていきなさい。
……君専用にするから」
彼女の笑顔が朝日の中で輝く。
確かに昨日は『運命の日』であったと。
俺は、彼女を抱きしめて確信していた。
<END>
あとがき
「もっとも黒背景ありえない前編だったのにどうしてこんなコトに」
……というツッコミは脳内に大事にしまっていただいて(笑)。
バレンタイン企画・氷室零一編「Fateful Day」でございました。
実は、このブラック背景(笑)に入る前の、主人公に「好きだ」というシチュは123456を踏んでくださったオカヤさんのリクでした♪そういえば初めて先生に「好きだ」と言わせたのかなぁ……オカヤさん、素敵リクありがとでした。そしてその後裏になってしまいましたがvv
あ……何か某マスターが言いたいことがあるらしいので聞いて来ます^^;
某ジャズバーマスターM氏(以下M):……ねえ。ホント焦りすぎじゃない?零一(笑)
緋織:でしょう?前編でヤケ酒かっくらってたのがウソみたいですよねー(笑)
M氏:アイツはねー……一度ぷっつり切れるともう一直線っていうかもうそれしか見えて
ないからねぇ……バカだよね(嘲笑)
緋織:ええ、バカですよね(苦笑)
M氏:ところでさ、実は俺のEDも考えてたってホント?(煙草に火をつける)
緋織:あははー!もうね、「何だこのヤケ酒先生。いいやマスターEDで!」って一瞬考え
たってのは某数学教師にはナイショにしといてくださいね^^;
M氏:……で?実はまだ書く気あるんだろ?
緋織:……ノーコメントです。
先生ごめんなさい、皆さんごめんなさい(笑)
とりあえず甘いEDになったのでよしとします。←自己満足!?
感想などいただけると嬉しいです♪
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