SSクリスマス会 人形劇  落とし物キャロル

             原作 岡本豊、滝沢豊 脚色 金子量昭 1994

 

  登場人物   配 役  キャラクター 言葉遣い  小道具

1、ナレーター 

2、タカ                おれ  100万円、ファミコン

3、ペンギン         よくばり    おれ  お菓子

4、犬     

5、猫               ていねい 

6、イエス様  

7、からす   

 

第一場 野原 手前に草、100万円が左手に落ちている。

ナレーター:ある所に、とても仲の良いタカとペンギンと犬と猫がいました。4 匹の中で、犬と猫は毎週日曜学校に行っていました。でも、たかとペンギンは たまに行くだけでした。

(開幕、4匹、右手から登場 BGM;行進曲)

  ある日、野原を4匹が歩いていたら、100万円が落ちているのを見つけま した。

タカ:うわぁ〜、あんな所に、金があるぞ。それも、大金だ。(100万円を拾 い上げる。)

ペンギン:えっ、まじかよお?(100万円をのぞき込んで)おっしゃー。好き な物が買えるぞ。

犬:だめよ、きちんと交番にとどけようよ。

猫:そうよ、自分で使ってしまえば、どろぼうとおんなじよ。

タカ:だって、せっかくひろったんだぞ。

ペンギン:そうだ。せっかくひろったのに。

猫:なにいってるの。とどけるの。

犬:そうよ、そうよ。

(4匹、相談しながら、左手に退場)

ナレーター:みんなは、どうするかをきめ、交番に、とどけることにしました。

(左手から、タカとペンギンがやってくる。)

ペンギン:落とし主が見っかんなければいいんだけどなあ〜。

タカ:そうすれば、金は、おれたちのものになるんだよなあ@。

ペンギン:そう、どろぼうにはなんないし、お金はたんまりもらえるし、さいこ うだな−。

タカ:うん、うん。

(タカとペンギンは右手に退場し、左手より犬と猫がやってくる)

犬:もし、落とし主があらわれなかったら、ねこさんはどうするつもり?

猫:そうね、きふしたらどうかしら。どっちみち、わたしたちのお金じゃないん ですもの。

犬:いいかもね。

(犬と猫、右手に退場)

 

第二場 野原 右側にタカとペンギンの家

ナレーター:そして、半年が過ぎました。お金は4匹の所へ来ました。

(右手より、タカとペンギンがお金を持って登場する)

ペンギン:バンザーイ、これでケーキが買えるぞ。

タカ:ラッキー、おれ、どうしてもほしい物があったんだ。

(タカとペンギンは左手に退場し、後から犬と猫がやってくる)

犬:ねえ、お金きふするって言ってたけど、どこにきふするの?

猫:教会にひつような物を買ってきふしたらどうかしら。

犬:そうね、それもいいわね。

(犬と猫も左手に退場)

ナレーター:さて、どうなったのでしょう。4匹は思い思いの物を集めたり、買 ったりしました。

(タカとペンギン、左手から、スーパーファミコンとお菓子をたくさんかかえて 出てくる)

タカ、ペンギン:うんせ、うんせ、うんせ、

ペンギン:おっしゃー、これで何年分もお菓子が食べられるぞ。

タカ:おれだって、大人になるまでずっとスーパーファミコンができるんだ。

タカ:ヤベー、家はこっちだった。

ペンギン:そうだった。

ペンギン:しあわせ、しあわせ。

カラス:アホー、アホー、アホー。

(家から冷や汗をたらす。タカとペンギンは家の前で退場し、左手より犬と猫が やってくる)

犬:聖書をきふしたら、みんなよろこんでくれたね。

猫:ええ、これからはひとりいっさつずつ使えるって、本当にうれしそうだった わ。

犬:でも、100万円も落とした人、どじね。

猫:本当は見つかれば良かったのに、落とした人がかわいそうだわ。でも、見つ からないから、しょうがないのかしら。

(幕を閉じる)

 

第3場 背景、黒い幕。右半分はじごくの炎

ナレーター:ある日の夜、タカとペンギンは夢を見ました。

(幕を左半分開ける。タカとペンギンが、寝ている。そこへ、左手からイエス様 があらわれる。)

ナレーター:夢の中にイエス様が現れ、タカとペンギンに話しかけました。

イエス:タカとペンギンよ、起きなさい。おまえたちは、日曜学校にさそわれた のに日曜学校にあまり行かなかった。おまえたちは、わたしがおまえたちの罪 のために死んだということを信じているのか。

タカ:いいえ。

ペンギン:信じていません。

イエス:それなら、おまえたちの未来がどうなるか、見せて上げよう。死んだ後、 自分がしたり考えたりした悪いことのばつを受けることになるのだ。

(幕の左半分を閉じて、タカとペンギンは右に移動し、幕の右半分をあける。じ ごくの炎の中で、タカとペンギンが苦しんでいる。)

タカ:苦しいよー。

ペンギン:あついよー。

タカ:助けて。

ペンギン:お願いします。助けて下さい。

(幕の右半分を閉じて、タカとペンギンは左に移動し、幕の左半分をあける。イ エス様が話しかける。)

イエス:このじごくに落ちないためには、罪をおかさないか、罪がゆるされてい るかのどちらかしかない。しかし、すべてのものは、神からはなれた罪をおか している。だから、わたしがその罪のばつを身代わりに十字架の上で受けたの だ。そのことを信じるなら、罪がゆるされて、天国にはいることが出来るのだ よ。

(イエスは左に退場し、タカとペンギンは眠りこける。)

ナレーター:朝になりました。今日は、日曜日です。

(タカとペンギン、起きあがる。)

タカ:ふぁーあ、なんか、こわい夢を見たなあ。

ペンギン:うーん、おれも、こわい夢だったよ。未来の自分が、じごくで苦しん でいるんだ。冷や汗かいちゃった。

タカ:そうそう、そこへイエス様が出てきて、イエス様を信じれば、天国へ行け るって言ってたなあ。

ペンギン:やっぱり、日曜学校へ行った方がいいのかなあ。

(そこへ、犬と猫がむかえに来る。右の幕を開ける。)

犬:おはよう。今日日曜日でしょ。日曜学校にいっしょに行きましょう。

猫:そうよ、日曜学校は、学校のお勉強よりももっと大事なことを教えてくれる のよ。

タカ:そうだな、行くか。

ペンギン:なんか、行った方がいいような気がするんで、な。(タカに向かって)

タカ:うん。

(右手に、退場する。)

 

第4場 日曜学校 日曜学校の看板

ナレーター:ここは、日曜学校です。

(四匹、話しながら、右手から登場)

犬:タカ君、イエス様が救い主だってこと、わかった?

タカ:うん、おれのために、イエス様が死んでくれたんだね。

猫:そう、イエス様が私の代わりに罪のばつを受けてくれたから、救われるのよ。タカ:おれ、信じるよ。ペンギン君は?

ペンギン:おれも、イエス様、信じるよ。

ナレーター:こうして、タカとペンギンは、イエス様を信じ、毎週日曜学校に行 くようになりました。

猫:タカ君やペンギン君、変わったね。

犬:どうしたんだろう。

タカ:神様を信じてから、毎日がとっても楽しくなったんだよ。

ペンギン:そう、イエス様がぼくの友達だからね。

ナレーター:皆さんも、イエス様を信じて、日曜学校や集会に、来て下さいね。 これで、紙人形劇、「落とし物キャロル」を終わります。